太田市事業仕分けレポート市営無料バス

市営無料バス

要改善

地域モビリティ戦略課

属性フィルタ

各属性のチェックボックスをクリックしてグラフ表示を切り替えられます。傍聴者は倍速アンケートへの回答で、当日の判定集計には含まない参考値です。

発展的に再構築 2 広域的に再構築 0 要改善 12 現行通り 7 拡充 5

合算(全属性)

8%46%27%19%26名

内訳1マス = 1人

市民判定人21名
外部委員4名
傍聴者1名

このレポートから言えること

1. 特記事項から見える事業存続への6つの論点

AIによる整理

傍聴者を含む全属性26名では「要改善」12名・「現行通り」7名・「拡充」5名・「発展的に再構築」2名と割れ、直して続ける側とこのまま続ける・広げる側が並んだ。特記事項から論点が読み取れた23名(判定人22名・傍聴者1名)で最も多く挙がったのは「おうかがい市バスとの統合・公共交通全体」の10人で、無料バス単体の存廃ではなく、おうかがい市バスと合わせて市全体の移動手段として設計し直せるかが最大の論点になった。無料のままでは続かないという認識は結論をまたいで共有される一方、現行車両のまま運賃を設定できるのか、路線・ダイヤはどの利用データで設計されているのか、おうかがい市バスとの役割分担をどう決めるのか——この3点が未解決のまま判定に持ち込まれた。

評価シートの特記事項を意味単位に分け、各人の結論(発展的に再構築、広域的に再構築、要改善、現行通り、拡充)とその理由を読み分けた。結論が違っても同じ論点や同じ理由を書いていた箇所を、下の図に集めた。

論点ごとに、どの結論の人が何人いるかがわかる。帯の幅は、その論点に言及した実人数である。

この図から読めること

発展的に再構築広域的に再構築要改善現行通り拡充
市営無料バスの論点ごとの結論バタフライチャート 6つの論点ごとに、作り直す側、要改善、続ける・広げる側の結論を示す。幅はその論点に言及した実人数。 ← 作り直す側 このまま続ける・広げる側 → 要改善(中立) 1. おうかがい市バスとの統合・公共交通全体10名(作り直す2・要改善4・続ける4) 2名4名 2. 路線・ダイヤ・運行情報7名(作り直す0・要改善3・続ける4) 4名 3. 運転手・持続可能性5名(作り直す1・要改善3・続ける1) 1名1名 4. 有料化の是非7名(作り直す0・要改善6・続ける1) 1名 5. 利用者ニーズ(通学・土日・夜間)3名(作り直す0・要改善0・続ける3) 3名 6. 広報・認知1名(作り直す0・要改善0・続ける1) 1名
母集団: 特記事項に論点が読み取れた23名(市民判定人18・外部委員4・傍聴者1)。帯の幅はその論点に言及した実人数。

それぞれの結論とその論点の分布

左に結論、右に論点を置き、その結論の人がその論点を語った人数で帯を引いた。

この図から読めること

  • 要改善の11人は延べ16回、4つの論点に帯を伸ばしている。最も太い帯は「有料化の是非」の6人で、直して続けるための条件が料金のあり方に集中している。
  • 拡充の5人も延べ9回言及し、帯は統合・路線・利用者ニーズへ広く伸びる。広げる側の要望は、具体的な運行の直しに向かっている。
  • 発展的に再構築の2人の帯は「おうかがい市バスとの統合・公共交通全体」と「運転手・持続可能性」に限られ、作り直す理由は運行の細部ではなく構造の側にある。
発展的に再構築広域的に再構築要改善現行通り拡充
市営無料バスの判定から論点への流れ 左に判定、右に論点を置き、その判定の人がその論点を語った人数で帯を引いた図。帯の幅は実人数。 論点(番号は共通・並びは交差が少なくなる順) 判定(固定順) 発展的に再構築 → 運転手・持続可能性:1人 要改善 → 運転手・持続可能性:3人 拡充 → 運転手・持続可能性:1人 発展的に再構築 → おうかがい市バスとの統合・公共交通全体:2人 要改善 → おうかがい市バスとの統合・公共交通全体:4人 現行通り → おうかがい市バスとの統合・公共交通全体:2人 拡充 → おうかがい市バスとの統合・公共交通全体:2人 要改善 → 有料化の是非:6人 拡充 → 有料化の是非:1人 要改善 → 路線・ダイヤ・運行情報:3人 現行通り → 路線・ダイヤ・運行情報:2人 拡充 → 路線・ダイヤ・運行情報:2人 現行通り → 利用者ニーズ(通学・土日・夜間):1人 拡充 → 利用者ニーズ(通学・土日・夜間):2人 拡充 → 広報・認知:1人 3. 運転手・持続可能性5人 1. おうかがい市バスとの統合・公共交通全体10人 4. 有料化の是非7人 2. 路線・ダイヤ・運行情報7人 5. 利用者ニーズ(通学・土日・夜間)3人 6. 広報・認知1人 発展的に再構築延べ3人(実人数2人) 要改善延べ16人(実人数11人) 現行通り延べ5人(実人数5人) 拡充延べ9人(実人数5人)
母集団: 特記事項に論点が読み取れた23名(市民判定人18・外部委員4・傍聴者1)。帯の幅はその論点に言及した実人数。

1. おうかがい市バスとの統合・公共交通全体

10名が言及

発展的に再構築 2広域的に再構築 0要改善 4現行通り 2拡充 2
← 作り直す側このまま続ける・広げる側 →
共通認識
無料バス単体ではなく、おうかがい市バスと合わせて市全体の移動手段として設計し直すべきだという問題意識は、発展的に再構築から拡充まで4つの結論すべてから出ている。2事業は同じ日の会議で続けて判定され、リソースの重なりが繰り返し指摘された。
分かれる点
組み替えの深さ。公共交通としての管理機能ごと統合する案、利用の薄い時間・路線をやめて運転手をおうかがい市バスへ回す案、バスの路線よりも家族が運転できない人のカバーへ行政の軸足を移す案まで、同じ問題意識から踏み込みの違う処方が並んだ。おうかがい市バスとの役割分担をどう決めるかは、両事業に共通の確認事項になる。
根拠となる発言の原文(2件)

要改善外部委員「2事業については、太田市全体の移動支援としての組合せの最適化を図って欲しい。」

拡充市民判定人「なんで おうかがい市バスと別運用?別に考えないで 公共交通としての管理機能を統括すりゃいいじゃん リソースは一緒なんだし.」

この論点の全発言を見る →

2. 路線・ダイヤ・運行情報

7名が言及

発展的に再構築 0広域的に再構築 0要改善 3現行通り 2拡充 2
← 作り直す側このまま続ける・広げる側 →
共通認識
路線・ダイヤが利用実態に合っていない、どこをいつ走っているかが伝わっていないという指摘は、要改善・現行通り・拡充の3つの結論に共通する。この論点を作り直す側から書いた人はいない。
分かれる点
直す単位。利用率の低いバス停の精査、利用状況データを活かした増便・時間変更(傍聴者からはAIダイヤや天候別利用率の提案)、GPSによる車両の位置情報の提供と、求める見直しの粒度が違う。いずれも路線別・時刻別の利用データが前提になるが、公開資料に乗車人員の内訳はない。
根拠となる発言の原文(2件)

要改善市民判定人「路線の見直し、(利用率の悪いバス停の精査)」

現行通り市民判定人「バス停まで遠い! なかなか利用出来ない。」

この論点の全発言を見る →

3. 運転手・持続可能性

5名が言及

発展的に再構築 1広域的に再構築 0要改善 3現行通り 0拡充 1
← 作り直す側このまま続ける・広げる側 →
共通認識
運転手の確保と人件費の高騰で今の形を続けられるのか、という不安は、発展的に再構築・要改善・拡充の3つの結論に共通する。外部委員からは、無償では事業の継続性に問題があるという指摘と、大型2種免許の取得者減少に伴う人件費高騰への不安が挙がった。
分かれる点
担い手の確保のしかた。自動運転バスの営業運転を参照する声、市の職員として運転手を雇用しバスをリースにする案、公共ライドシェアの考え方を取り入れる案と、代替手段の候補が分かれる。どの案も、スクールバスの運転という本務との両立が前提になる。
根拠となる発言の原文(2件)

要改善市民判定人「有料化しても良いのではないか 交通弱者が増えていく中で、持続可能な事業にする必要があると考える」

拡充市民判定人「市の職員としてバスの運転手さん雇用できないの? お給料割高にして、バス リースとかにして」

この論点の全発言を見る →

4. 有料化の是非

7名が言及

発展的に再構築 0広域的に再構築 0要改善 6現行通り 0拡充 1
← 作り直す側このまま続ける・広げる側 →
共通認識
無料のままでは続かない、必ずしも無料でなくてもよいという認識は、要改善と答えた人たちだけでなく拡充を求める人からも出ている。無料バスと有料バスに同じ路線があることも指摘された。
分かれる点
有料化の入り口と条件。全面的な有料化のほかに、大きな荷物を載せたい人に限る有料化という限定案もある。有料にするとバスの大きさや運転免許の問題が生じるという車両側の制約も条件に挙がった。運賃を収受すると道路運送法の許可・登録の枠組みに入るため、車両と担い手の制約は制度の上でも同じ分岐を指している。
根拠となる発言の原文(2件)

要改善市民判定人「無料について有料にした際のバスの大きさ.運転免許の問題が生じる(マイクロバス使用中)」

拡充市民判定人「料金をとってもいいのでは。」

この論点の全発言を見る →

5. 利用者ニーズ(通学・土日・夜間)

3名が言及

発展的に再構築 0広域的に再構築 0要改善 0現行通り 1拡充 2
← 作り直す側このまま続ける・広げる側 →
共通認識
事業の必要性を前提としたうえで、通学・土日・夜間など今カバーされていないニーズがあるという指摘は、現行通り・拡充の側から出ている。土日運休で需要と運行時刻が合っていないという記述もある。
分かれる点
広げる範囲。市内の高校へ市内の生徒が通えるようにする通学利便性、土曜だけでも・シティライナーだけでもという段階的な運行拡大、夕方への時間延長と、要望の焦点が違う。一方で現行通りの側には、スクールバスの空き時間運用という営業目的を伴わない事業のため現行通りとする他はない、という見方もある。
根拠となる発言の原文(1件)

拡充市民判定人「高校の通学利便性を上げてほしい. 少なくとも市内の高校に、市内の生徒が行けるようにする必要はある.」

この論点の全発言を見る →

6. 広報・認知

1名が言及

発展的に再構築 0広域的に再構築 0要改善 0現行通り 0拡充 1
← 作り直す側このまま続ける・広げる側 →
共通認識
事業への関心・認知の不足は、拡充を選んだ判定人自身からも挙がった。「無料バスとは知らなかった」「太田市内にバスが走っているのを知らない人が多い」という記述は、有料化や統合を語る欄にも現れている。
分かれる点
この論点を特記事項に書いたのは1名で、対立の構図はまだない。認知がなければ利用も評価も生まれないなかで、周知すれば利用がどう変わるかが残る問いになる。
根拠となる発言の原文(1件)

拡充市民判定人「関心不足で今後勉強していきたい」

この論点の全発言を見る →

2. 似た事業に取り組んでいる自治体の判断

関連する行政事業の記録

自治体の事業仕分け・行政評価の公開記録を検索できる「Jレビュー」と、各自治体・国の公開資料から、路線・利用実態・運賃・担い手の持続可能性を考えるうえで関連する記録を抜き出した。