太田市事業仕分けレポート1%まちづくり

1%まちづくり

要改善

地域振興部 地域総務課

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発展的に再構築 1 広域的に再構築 0 要改善 13 現行通り 7 拡充 8

合算(全属性)

45%24%28%29名

内訳1マス = 1人

市民判定人21名
外部委員4名
傍聴者4名

このレポートから言えること

1. 特記事項から見える事業存続への6つの論点

AIによる整理

判定は「要改善」の10名が最多だが、作り直す側は1名で、現行通り・拡充を合わせた続ける・広げる側が14名。続ける・広げる側が要改善を上回ったのは、1日目5事業のうちこの事業・おうかがい市バス・市営無料バスの3事業である。特記事項から論点が読み取れた22名(判定人20名・傍聴者2名)で最も多く挙がったのは「制度設計・成果指標」の16人で、拡充と答えた人からも対象の線引きや指標への注文が出ており、続ける側が厚いことは「現状のままでよい」を意味しない。継続事業のマンネリ化、担い手の高齢化、実施地区の偏りという当日の論点の多くは、平成26年度の議会評価と平成30年度の検証に同じ課題として載っている。「知らなかった」という記述が判定理由に直結した件数は10件で、対象5事業のうち最多だった。申請から実績報告までのどの段階が参加の壁か、若い世代を呼び込む方向といまの担い手を支える方向のどちらへ寄せるか、参加者アンケート以外に市全体への効果を何で測るか——この3点が未解決のまま判定に持ち込まれ、担当課への確認が必要である。

評価シートの特記事項を意味単位に分け、各人の結論(発展的に再構築、広域的に再構築、要改善、現行通り、拡充)とその理由を読み分けた。結論が違っても同じ論点や同じ理由を書いていた箇所を、下の図に集めた。

論点ごとに、どの結論の人が何人いるかがわかる。帯の幅は、その論点に言及した実人数である。

この図から読めること

発展的に再構築広域的に再構築要改善現行通り拡充
1%まちづくりの論点ごとの結論バタフライチャート 6つの論点ごとに、作り直す側、要改善、続ける・広げる側の結論を示す。幅はその論点に言及した実人数。 ← 作り直す側 このまま続ける・広げる側 → 要改善(中立) 1. 制度設計・成果指標16名(作り直す1・要改善5・続ける10) 1名10名 2. 若者・担い手の参加8名(作り直す1・要改善3・続ける4) 1名4名 3. 広報・認知不足10名(作り直す0・要改善5・続ける5) 5名 4. 申請ハードル・事務負担9名(作り直す0・要改善5・続ける4) 4名 5. 伴走支援・運営支援6名(作り直す1・要改善4・続ける1) 1名1名 6. 参加しない人・自治会への距離感6名(作り直す0・要改善3・続ける3) 3名
母集団: 特記事項に論点が読み取れた22名(市民判定人16・外部委員4・傍聴者2)。帯の幅はその論点に言及した実人数。

それぞれの結論とその論点の分布

左に結論、右に論点を置き、その結論の人がその論点を語った人数で帯を引いた。

この図から読めること

  • 要改善の10人は延べ25回、6つの論点すべてに帯を伸ばしている。同じ「要改善」という結論でも、直したい場所は人によって違う。
  • 拡充の6人も延べ17回言及しており、最も太い帯は「制度設計・成果指標」(6人)に向かう。続ける側も無条件の継続ではなく、条件付きの支持と読める。
  • 制度設計・成果指標には、広域的に再構築を除く4つの結論すべてから帯が届く(16人)。どの立場からも避けて通れない論点になっている。
発展的に再構築広域的に再構築要改善現行通り拡充
1%まちづくりの判定から論点への流れ 左に判定、右に論点を置き、その判定の人がその論点を語った人数で帯を引いた図。帯の幅は実人数。 論点(番号は共通・並びは交差が少なくなる順) 判定(固定順) 発展的に再構築 → 伴走支援・運営支援:1人 要改善 → 伴走支援・運営支援:4人 拡充 → 伴走支援・運営支援:1人 発展的に再構築 → 若者・担い手の参加:1人 要改善 → 若者・担い手の参加:3人 現行通り → 若者・担い手の参加:2人 拡充 → 若者・担い手の参加:2人 要改善 → 申請ハードル・事務負担:5人 現行通り → 申請ハードル・事務負担:1人 拡充 → 申請ハードル・事務負担:3人 要改善 → 広報・認知不足:5人 現行通り → 広報・認知不足:2人 拡充 → 広報・認知不足:3人 要改善 → 参加しない人・自治会への距離感:3人 現行通り → 参加しない人・自治会への距離感:1人 拡充 → 参加しない人・自治会への距離感:2人 発展的に再構築 → 制度設計・成果指標:1人 要改善 → 制度設計・成果指標:5人 現行通り → 制度設計・成果指標:4人 拡充 → 制度設計・成果指標:6人 5. 伴走支援・運営支援6人 2. 若者・担い手の参加8人 4. 申請ハードル・事務負担9人 3. 広報・認知不足10人 6. 参加しない人・自治会への距離感6人 1. 制度設計・成果指標16人 発展的に再構築延べ3人(実人数1人) 要改善延べ25人(実人数10人) 現行通り延べ10人(実人数5人) 拡充延べ17人(実人数6人)
母集団: 特記事項に論点が読み取れた22名(市民判定人16・外部委員4・傍聴者2)。帯の幅はその論点に言及した実人数。

1. 制度設計・成果指標

16名が言及

発展的に再構築 1広域的に再構築 0要改善 5現行通り 4拡充 6
← 作り直す側このまま続ける・広げる側 →
共通認識
事業自体への評価と、成果指標や対象の線引きが粗いという指摘が同居しており、制度の作り込みが論点であること自体は3つの立場に共通している。
分かれる点
直す深さ。要改善の側は、参加者アンケートでは市全体への効果が分からないとして指標の測り方を問い、拡充の側も同好会的な集まりへの補助を挙げて対象の線引きに注文を付ける。作り直す側は、補助金で行事を維持する手段そのものの見直しと地域づくり協議会の検討を求めており、処方箋は「指標の作り替え」から「制度の再設計」まで幅がある。
根拠となる発言の原文(2件)

要改善市民判定人「成果発表のアンケートって参加者対象でしょ。そこでいい結果でも太田市全体の結果にはならない」

拡充市民判定人「実施事例を見ると同好会的な集りの補助も見られ、必らずしも地域コミュニティ作りとは思えないものがあるが、」

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2. 若者・担い手の参加

8名が言及

発展的に再構築 1広域的に再構築 0要改善 3現行通り 2拡充 2
← 作り直す側このまま続ける・広げる側 →
共通認識
担い手が高齢層に偏っており、入れ替わりが課題だという問題意識は、結論が違う3つの立場に共通している。
分かれる点
設計の前提。審査委員の無作為抽出や若い層からの登用といった若者を呼び込む制度改革を求める声と、子育てや仕事でせいいっぱいの若い世代ではなく、活力と時間のある高齢者が主体でよいとする声で、処方箋が逆を向いている。
根拠となる発言の原文(2件)

拡充外部委員「審査委員は無作為抽出にし、若い層からつのる」

現行通り市民判定人「若い人は、育成会、PTAなども参加しない傾向です。子育て、仕事でせいいっぱい。コミュニティも、地域外にもっている。活力と時間のある高齢者が主体でいいのではないでしょうか。」

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3. 広報・認知不足

10名が言及

発展的に再構築 0広域的に再構築 0要改善 5現行通り 2拡充 3
← 作り直す側このまま続ける・広げる側 →
共通認識
この事業を知らなかったという声が判定人自身から複数出ており、認知不足は結論を問わず共有されている。ゴミステーションや公園の整備を市役所の通常業務と思っていたという記述もあり、活動が事業の成果として見えていない。
分かれる点
広報の作り方。名前だけでは何の事業か伝わらないため、活動例が目に浮かぶ紹介への作り替え、「広報おおた」への実施例の掲載、SNSや学校を巻き込んだ発信と、提案は幅広い。実施団体を増やす団体向けの周知か、成果を実感してもらう市民向けの発信かで力点が分かれる。
根拠となる発言の原文(2件)

要改善市民判定人「太田市民として10数年になるが、1%まちづくり事業について知らなかった。もっと広報活動をすべき」

要改善傍聴者「活動そのもののPRが不足していないか。ゴミステーション、公園整備など、通常の市役所での業務と認識していた。広報活動の工夫が必要と感じた。」

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4. 申請ハードル・事務負担

9名が言及

発展的に再構築 0広域的に再構築 0要改善 5現行通り 1拡充 3
← 作り直す側このまま続ける・広げる側 →
共通認識
申請書が難しく手間が重いことが参加の壁だという認識は、「要改善」と答えた人たちと「現行通り・拡充」と答えた人たちで一致している。
分かれる点
負担の受け止め方。補助額と事務量が見合わず申請をあきらめる団体があるという指摘の一方で、お金をもらう以上めんどうな手続きは当然という受け止めもあり、そのうえで参加しやすくする工夫を求める点では重なる。どの書類・工程から簡素化するかが具体論として残っている。
根拠となる発言の原文(2件)

拡充市民判定人「補助額が少ないと申請事務量とを考え申請しない。申請事務軽減をどうするか。」

要改善市民判定人「申請に慣れが必要。申請や成果報告をやる人はボランティア?不安があるのでは。申請が難しい。」

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5. 伴走支援・運営支援

6名が言及

発展的に再構築 1広域的に再構築 0要改善 4現行通り 0拡充 1
← 作り直す側このまま続ける・広げる側 →
共通認識
補助金を出すだけでなく、申請や運営を手伝う人が要るという点で、「要改善」と答えた人たちと拡充を求める人たちは一致している。
分かれる点
支援の形。申請の説明会や書類作成の講習会、事業を改善する外部アドバイザー、全220団体への聞き取りと地域おこし協力隊・集落支援員の活用まで提案は幅広く、お金を配る事業から活動を育てる事業へ性格を変えるかどうかの分岐になっている。
根拠となる発言の原文(2件)

拡充外部委員「3年かけて全220団体を回りヒアリングしてはどうか。それにあたっては、地域おこし協力隊や集落支援員を採用し、地域を回ってもらっても良いかも。」

要改善市民判定人「補助金の申請に関する説明会、申請書類の作成方法などに関する講習会が必要だと感じました。」

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6. 参加しない人・自治会への距離感

6名が言及

発展的に再構築 0広域的に再構築 0要改善 3現行通り 1拡充 2
← 作り直す側このまま続ける・広げる側 →
共通認識
補助金があっても参加しない団体・人が多数いるという認識は共通している。参加しない理由は申請の煩雑さだけではなく、自治会を閉鎖的と感じる距離感や、声をあげられない人の存在も挙がった。
分かれる点
格差への向き合い方。補助金は活動できる団体にしか届かず、活発な地区はより活発に、人手のない地域には届かないという構造への指摘がある一方、自治会の参加率低下を実感しつつ制度としては続けてよいとする受け止めもあり、地区間の差を制度側の設計で埋められるかが残っている。
根拠となる発言の原文(2件)

要改善市民判定人「活動が活発だから補助金申請できるんでしょ。 人がいなくて活動できないんだから補助金とか以前の話」

現行通り市民判定人「自治会の参加率(→低下)や、コロナで行事の縮小・廃止があったのは私自身感じています。」

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2. 似た事業に取り組んでいる自治体の判断

太田市の制度は、団体が事業を提案し、1%まちづくり会議が審査して採択する補助金型で、同じ「1%」を名乗る制度でも、納税者個人が支援先の団体を選ぶ方式とは設計が違う。

関連する行政事業の記録

自治体の事業仕分け・行政評価の公開記録を検索できる「Jレビュー」と、国の行政事業・予算・支出先を検索できる公開データベース「JUDGIT!」から、市民活動への補助と協働のあり方を考えるうえで関連する記録を抜き出した。