太田市事業仕分けレポート

暫定版: 太田市 事業仕分けレポート

8/22〜23に太田市役所で実施された「おおた未来デザイン会議(政策継承検討委員会)」の評価シートを集約・分析したものです。

今までは「各事業に対する仕分け結果」だけが各担当課に伝えられていたが、倍速アンケートを活用することにより、回答結果に応じた能動的なヒアリングができるようになりました。
その結果、「担当課が次に取るべきステップ(調査・情報共有すべき点)」がわかるようになりました。

補足

このページの分析・運営は多元現実の高木(構想日本クライアント)が行っています。一般公開を目的としたものではなく、内容や表示が適宜変更される場合があります。ヘッダーのプルダウンから「v5」など過去バージョンも閲覧できます。

前提

市民判定人(無作為抽出で選ばれた人)、外部委員が「評価シート」を提出する。今回、多元現実の「倍速アンケート」を活用し、傍聴者からも事業評価を募るようにした。

そのため、このレポートではその3者からのデータを統合しているが、「表示する属性」をクリックすることにより、それぞれの属性の評価を表示・非表示できる。

表示する属性

1. 5事業の結論

1人=1マス

発展的に再構築広域的に再構築要改善現行通り拡充

2. 事業ごとに、何が問われたのか

事業を選ぶと、その事業の論点が1つのリストに揃う。まず全論点の発散を見て、そのまま同じ順の詳細へ降りると、論点ごとに「共有されている認識」「陣営ごとの原文」「担当課が次に出せる情報」が並ぶ。発散のグラフは、幅がその結論でその論点を語った実人数で、要改善は中立として中心線を跨ぐ。並びはGAC(結論グループ横断スコア)の降順で、3陣営すべてから挙がった論点ほど上に来る。バーをクリックすると下の詳細へ移動する。引用は原文で、件数は言及した人数と一致する。

デジタル金券(OTACO)

論点の全体像

論点ごとの詳細

傍聴者のAI深掘りから出た具体案

3. 結論は違っても、論点は同じ

結論が割れた事業でも、挙げている論点には共通部分(コモングラウンド)がある。共通部分を先に示してから違いを問うと、対話が立ち上がりやすい。

論点の共有: 結論を跨いで同じ論点が挙がっている

市民判定人と傍聴者の間で結論が割れた「刀水橋花火大会」

刀水橋花火大会

発展的に再構築広域的に再構築要改善現行通り拡充

市民判定人は要改善13・発展的に再構築6・拡充3で「要改善」が最多、現行通りは0票。オンライン傍聴者は発展的に再構築5・要改善1で「作り直す」が多数。母数6名のオンライン側だけで断定はできないが、ねじれが残っている。他の4事業では、会場とオンラインで結論の方向が逆転する同様のねじれは見られなかった。

しかし、結論は割れたが、論点意識は共通点が多い

花火大会の全意見(紙の意味単位+オンライン自由記述)を結論で二分し、論点ごとの言及件数を左右に並べた。両翼にバーが伸びる論点=結論を跨いだ共通認識。行をクリックすると両側の原文が開く。

作り直す側(発展的・広域的に再構築)論点続けて直す側(要改善・現行通り・拡充)

読み方:「太田市の負担・費用対効果」「花火という手段でよいか」「目的の曖昧さ」は結論を跨いで共有されている——割れているのは処方箋の方だ。

結論が3通りに割れた「デジタル金券(OTACO)」

OTACOでは「要改善」「現行通り」「拡充」と結論が割れた回答者が、同じ問題——キャンペーン・臨時交付金への依存——に言及している。違うのは「だからやめる」か「だから磨く」かの一点だけ。

OTACOの全意見(紙の意味単位+オンライン自由記述)を結論で二分し、論点ごとの言及件数を左右に並べた。行をクリックすると両側の原文が開く。

作り直す側(発展的・広域的に再構築)論点続けて直す側(要改善・現行通り・拡充)
問いかけ例:「交付金終了後も、キャンペーン抜きで日常的に使われるOTACOにするには、何が必要だと思いますか」——結論の異なる回答者が、同じ土台の上で答えられる問い。

「知らなかった」が判定をつくっている

花火・まちづくり・市営無料バスでは、事業そのもの・費用負担・使い方を「知らなかった」という記述が判定理由に直結している。認知がなければ利用がなく、利用がなければ「必要性を感じない」に流れる。情報提供の設計自体が評価結果を動かす変数になっている。

刀水橋花火大会

1%まちづくり

市営無料バス

この節から言えること

「知らない」は単なる広報課題ではなく、評価の分布そのものを歪める。花火大会で唯一の拡充票の一部は「負担割合を知らなかった」層であり、事前に費用構造を知らせるだけで判定が動く可能性がある。

次回への設計案 事業ごとの認知度を最初に測ってから議論に入る。

4. 回答者×事業マトリクス

発展的に再構築広域的に再構築要改善現行通り拡充
回答者OTACO花火大会1%まちづくりおうかがい市バス市営無料バス
ホラニ龍シオペラトゥー拡充改善拡充拡充改善
万場(判読低)—改善———
土田恵子改善改善改善現行改善
堀越叶空現行—現行拡充現行
大塚きよみ改善—改善拡充改善
大竹せつ子改善改善現行拡充拡充
大門千里現行改善改善現行現行
山中繁樹発展拡充改善現行拡充
工藤ちひろ発展改善現行改善改善
新島昌三拡充発展現行改善現行
木村勝郎拡充発展拡充現行現行
松村光江改善改善拡充現行現行
板橋輝雄改善改善現行改善発展
植木裕之改善発展拡充改善改善
津久井啓多広域改善改善拡充拡充
矢島直人現行拡充改善改善改善
神道現行改善現行拡充現行
萩原千亜里現行発展現行現行現行
角加代子改善発展改善拡充拡充
越智幸代改善改善改善改善改善
金子令子広域改善改善改善改善
長山(判読低)改善発展拡充拡充拡充
門杉汐里改善拡充———
外部委員(構想日本ほか・票は別集計)
中田華寿子改善改善拡充改善改善
南雲明日香改善発展拡充改善改善
平田学改善改善発展改善改善
鈴木周也広域広域改善拡充発展

実名表示(内部資料扱い)。(判読低)はOCRの判読信頼度が低い氏名。—は当該事業に未回答・判読不能。外部委員の票は当日も別集計。オンライン傍聴者の行は倍速アンケートが出典で、当日の集計には含まれない参考値。オンラインには無記名の回答があるため、氏名が分かる票だけを行にしている(区切り行に母数を明記)。1〜3節の集計は無記名も含む全票で計算しており、この表とは母数が異なる。属性フィルタで各グループの表示を切り替えられる。

5. 付録: 当日の進行

2026年8月22日(1日目)

9:00
10:00
11:00
12:00
13:00
14:00
15:00
16:00
17:00
09:01–10:51
デジタル金券(OTACO)
  • 市長到着前の副市長挨拶から開始
  • 担当課説明 → 外部有識者質疑 → 市民判定人評価
  • 傍聴者アンケートは09:08と09:17に案内
11:01–12:18
刀水橋花火大会
  • 市長挨拶後の2事業目
  • 負担金の数値が資料により3通りあり要確認
12:19–12:52
昼休み
  • 倍速アンケートの未送信問題を確認
12:52–14:24
1%まちづくり
  • 富岡市の自慢大会が参考事例として挙がった
  • 報告会の充実が議論された
14:34–17:21
公共交通(おうかがい市バス・市営無料バス)
  • 運転手不足が最大の課題として共有された
  • 地域交通計画の策定に向けた意見交換

6. 付録: 紙とオンラインの違い

紙の評価シートオンライン(倍速アンケート)
特性思考過程が残る。訂正跡や欄外メモ(「今となっては3地区共同でなくてもよいのか」「これだけやって やり直しはムリでは?」)まで読める。回収率は着席者ほぼ全員。集計は翌日以降。回答内容に応じてAIが追加質問を生成。1日目に出題された195問はすべて別文言で、選択の「なぜ」を掘れた(回答146問)。集計は即時。

7. 付録: データ来歴

  1. 紙シート: スキャン134ページを全数OCRし、各事業の集計用シートの得票数と個人シートの○の枚数が全5事業で算術一致することを確認(重複スキャン2枚は除外、氏名の表記ゆれは名寄せ)。特記事項は意味単位に分割し、論点ラベルを付与。
  2. 役割判定: 外部委員4名は集計シートの外部委員欄得票と個人シートの照合で特定。
  3. オンライン: 倍速アンケート本番DB(Supabase)を読み取り専用で取得。58セッション・回答351件・AI追加質問195問。
  4. 進行記録: 当日会場の音声記録(Mori)・議事記録(Recogra)。

各アンケートの管理画面

公共交通(おうかがい市バス)

baisoku-survey.plural-reality.com/manage/yXcJkBd2

管理画面には構想日本・多元現実の関係者のみアクセス可能。回答の詳細・個別レポート・集約レポートの再生成はこちらから。

本レポートは実名を表示している(内部資料扱い)。引用には属性(市民・委員・傍聴)と評価区分を併記。氏名無記入のオンライン回答は「傍聴(無記名)」と表記。名前をクリックすると5事業の回答詳細を表示できる。

出典: 紙評価シートのスキャンOCR(全数照合一致)、倍速アンケート本番DB(読み取り専用)、当日会場の音声記録(Mori)、議事記録(Recogra)。2026-08-23時点。

8/23 対象事業(児童館・ふるさと納税・長寿祝金・高齢者福祉センター・こどもプラッツ)はデータ追加後に別途更新する。